2023.10.27
Vol.3 クリザンテームとフラワーモチーフについて
人生を思いっきり楽しむパリジェンヌのライフスタイルを、毎日のメイクやスキンケアを通してお届けする「ポール & ジョー
ボーテ」。
ハッピーでチャーミングな世界観やあのヒットコスメの誕生秘話など、これまであまり語られてこなかったブランドの秘密を、
ここで少しずつお話していこうと思います。
第3回目は、ポール & ジョー ボーテのシンボルモチーフ「クリザンテーム」に代表されるフラワーパターンついて。
ジプシー&ヌネットと同じく、ポール & ジョー ボーテを語る上で欠かせない「クリザンテーム」にまつわる秘密から、お花への特別な想い、そしてこれから作りたいデザインのイメージまで、デザイナーのソフィー・メシャリーが、“お花愛”たっぷりに語ります。
INTERVIEW・TEXT/NAOMI SAKAI
2023.10.27
Vol.3 クリザンテームとフラワーモチーフについて
人生を思いっきり楽しむパリジェンヌのライフスタイルを、毎日のメイ
クやスキンケアを通してお届けする「ポール & ジョー ボーテ」。
ハッピーでチャーミングな世界観やあのヒットコスメの誕生秘話など、
これまであまり語られてこなかったブランドの秘密を、ここで少しずつ
お話していこうと思います。
第3回目は、ポール & ジョー ボーテのシンボルモチーフ「クリザンテー
ム」に代表されるフラワーパターンついて。
ジプシー&ヌネットと同じく、ポール & ジョー ボーテを語る上で欠かせ
ない「クリザンテーム」にまつわる秘密から、お花への特別な想い、そ
してこれから作りたいデザインのイメージまで、デザイナーのソフィー・
メシャリーが、“お花愛”たっぷりに語ります。
INTERVIEW・TEXT/NAOMI SAKAI
Q. 「クリザンテーム」(西洋菊)のモチーフは、ポール & ジョー ボーテのために作られたものですよね?
このフラワーパターンが生まれるきっかけは?
私がパリの蚤の市で見つけたアンティークのクッションカバーにインスパイアされたパターンなんです。
母が昔から菊の花が好きで、お部屋のいろんなところに置くのが好きでした。だからいつも家の中には菊の花が
飾られていましたし、その愛らしい佇まいと香りは、私を童心に帰らせてくれるような特別な存在でした。
ただ単に可愛らしくきれいなだけでなく、すっと1本芯が通ったような凛とした強さをどこかに感じるところが、
大人の女性のビューティブランドにぴったりだと思い、シンボルモチーフに選びました。
Q. 「クリザンテーム」(西洋菊)のモチーフは、ポール & ジョー
ボーテのために作られたものですよね?このフラワーパターン
が生まれるきっかけは?
私がパリの蚤の市で見つけたアンティークのクッションカバーに
インスパイアされたパターンなんです。母が昔から菊の花が好き
で、お部屋のいろんなところに置くのが好きでした。だからいつ
も家の中には菊の花が飾られていましたし、その愛らしい佇まい
と香りは、私を童心に帰らせてくれるような特別な存在でした。
ただ単に可愛らしくきれいなだけなく、すっと1本芯が通ったよう
な凛とした強さをどこかに感じるところが、大人の女性のビュー
ティブランドにぴったりだと思い、シンボルモチーフに選びました。
クリザンテームの初期のデザイン
クリザンテームの初期のデザイン
クリザンテームの初期のデザイン
Q. 「クリザンテーム」は、フランスではポピュラーなお花なのですか?
そうですね。母が好んで部屋に飾っていましたし、街中でもよく見かけます。このお花は「黄金の花」とも
呼ばれていて、幸福、誠実、忠誠、友情の象徴でもあり、私の人生にずっと寄り添ってくれたもの。
日本の皆さんにとっても、菊は高貴で特別なお花であることを後になって知り、とても運命的なものを感じました。
Q. 「ポール & ジョーといえばフラワーパターン」と言われるほど、お花は特別なものですよね。
ソフィーさんのように、パリで暮らす人々にとってもなくてはならないものなのでしょうか?
パリでは至るところにお花屋さんがあり、どこも活気付いていますね。私はよく散歩がてら、シテ島にある
花市場に行くのですが、ノートルダム大聖堂の近くは本当にエキゾチックで美しく、風にのってふんわり漂う
花々の香りに包まれて幸せな気持ちになります。お花はどれも大好きですが、恋人や子供たちから贈られる
バラはやはり特別。
最初はとても小さいのに、だんだんと天に向かって大きく開き、雄大な姿で魅了するピオニーも大好きです!
Q. 「クリザンテーム」は、フランスではポピュラーなお花なの
ですか?
そうですね。母が好んで部屋に飾っていましたし、街中でもよく
見かけます。このお花は「黄金の花」とも呼ばれていて、幸福、
誠実、忠誠、友情の象徴でもあり、私の人生にずっと寄り添って
くれたもの。日本の皆さんにとっても、菊は高貴で特別なお花で
あることを後になって知り、とても運命的なものを感じました。
Q. 「ポール & ジョーといえばフラワーパターン」と言われるほど、
お花は特別なものですよね。ソフィーさんのように、パリで暮ら
す人々にとってもなくてはならないものなのでしょうか?
パリでは至るところにお花屋さんがあり、どこも活気付いていま
すね。私はよく散歩がてら、シテ島にある花市場に行くのですが、
ノートルダム大聖堂の近くは本当にエキゾチックで美しく、風に
のってふんわり漂う花々の香りに包まれて幸せな気持ちになりま
す。お花はどれも大好きですが、恋人や子供たちから贈られるバ
ラはやはり特別。最初はとても小さいのに、だんだんと天に向かっ
て大きく開き、雄大な姿で魅了するピオニーも大好きです!
PAUL & JOE FW23 WOMENSWEAR
PAUL & JOE FW23 WOMENSWEAR
Q. フラワープリントをデザインするときのインスピレーション源は?
花とその香りは、私にとって「プルーストのマドレーヌ」のような
もの。家に飾られたお花たちや素晴らしい香りに包まれながら、
母のことを思い出したり……。
子供の頃の幸せな思い出を辿っていくうちに生まれるものが多いで
すね。
Q. ポール & ジョーのフラワープリントは、可愛いだけでなく、
どこかノスタルジックな雰囲気がありますが、ソフィーさんの子供
の頃の思い出とリンクさせているのでしょうか?
父は母を喜ばせることが大好きで、特別な日でもないのに、よく母に
花を贈っていたのを覚えています。私にとってお花は、そんなささや
かな幸せを象徴するものでもあるので、デザインに落とし込むとノス
タルジックに感じられるのかもしれませんね。
PAUL & JOE BEAUTE 2023 AUTUMN COLLECTION
Q. フラワープリントをデザインするときのインスピレーション源は?
花とその香りは、私にとって「プルーストのマドレーヌ」のようなもの。家に飾られたお花たちや素晴らしい
香りに包まれながら、母のことを思い出したり……。
子供の頃の幸せな思い出を辿っていくうちに生まれるものが多いですね。
Q. ポール & ジョーのフラワープリントは、可愛いだけでなく、どこかノスタルジックな雰囲気がありますが、
ソフィーさんの子供の頃の思い出とリンクさせているのでしょうか?
父は母を喜ばせることが大好きで、特別な日でもないのに、よく母に花を贈っていたのを覚えています。
私にとってお花は、そんなささやかな幸せを象徴するものでもあるので、デザインに落とし込むとノスタルジ
ックに感じられるのかもしれませんね。
PAUL & JOE BEAUTE 2023 AUTUMN COLLECTION
PAUL & JOE BEAUTE 2023 AUTUMN COLLECTION
Q. 今後、新しいモチーフを選ぶとしたら、どんなお花がいいですか?
どの花も大好きなので迷いますね(笑)。まったく新しいパターンを作るなら、バラかピオニーに水玉をあしら
ったものはどうかしら?デザインを起こすとき、モチーフ選びはもちろん大切ですが、特に重視しているのは描
き方。色や光で遊ぶことができる水彩で手作業で描かれたハンドメイドにしたら、今までにないユニークなもの
になりそうです!
Q.最後に、 2023年AW「Collection Sparkles」のためにデザインされたフラワープリントについて、
インスピレーションの源やデザインに込めた思いなどを教えてください。
「ヴェロニカ柄」(写真・中 リップスティック ケース)は、リヨンの古いアーカイブで見つけ、それをきれいな
ジャカードに再解釈したもの。可愛らしくもノスタルジックな柄です。
「フォーク・フラワー」(写真・右 リップスティック ケース)は、家族の誰かが持っていた古いスカーフを見
つけたのがきっかけで生まれたもの。とても気に入ったので、私のスタジオのスタッフと一緒に新しい命を吹き
込みました。
Q. 今後、新しいモチーフを選ぶとしたら、どんなお花がいいですか?
どの花も大好きなので迷いますね(笑)。まったく新しいパターン
を作るなら、バラかピオニーに水玉をあしらったものはどうかしら?
デザインを起こすとき、モチーフ選びはもちろん大切ですが、特に
重視しているのは描き方。色や光で遊ぶことができる水彩で手作業
で描かれたハンドメイドにしたら、今までにないユニークなものに
なりそうです!
Q. 最後に、 2023年AW「Collection Sparkles」のためにデザイン
されたフラワープリントについて、インスピレーションの源や
デザインに込めた思いなどを教えてください。
「ヴェロニカ柄」(写真・中 リップスティック ケース)は、リヨン
の古いアーカイブで見つけ、それをきれいなジャカードに再解釈した
もの。可愛らしくもノスタルジックな柄です。
「フォーク・フラワー」(写真・右 リップスティック ケース)は、
家族の誰かが持っていた古いスカーフを見つけたのがきっかけで生
まれたもの。とても気に入ったので、私のスタジオのスタッフと一緒
に新しい命を吹き込みました。